シミ抜きをする中で、出会うシミを分類すると上記の5種類になります。

それぞれ落とすまでのプロセスは異なり、使用する薬品等も違ってきます。例えば汗ジミは水溶性のシミであり、タンパク質系のシミでもあるので、程度によっては両方の処置をしないと綺麗に落ちないシミです。このように、シミによっては複合的にこれらの要素が絡みあい、シミ抜き処置が何段階にも及ぶことはあります。

また、これらのシミが時間経過し変色した状態(黄変ジミ)になると、部分的に漂白処置を行う必要があります。

漂白処置をした部分が、元のシミや地色の色、生地の加減によって色抜けし色が薄まったり白くなったりもします。この色を元のの状態に戻すのが「染色補正」です。

「緑の地色が変色し黄色くなった→青を足して緑に戻す」シンプルに申し上げると染色補正はこのような作業ですが…

当然ながら変色の程度や状態、元の色味などによって大変さは大きく変わります。周囲の問題ない部分の色と修繕箇所が100%同じにはならず、どうしても色の違いやモヤっとした感が少し残る場合もありますが、お直しによってご着用時には目立たなくなることがほとんどです。

シミ事例

水溶性+タンパク質系+薄変色

掛け衿の変色・・・4,400円

袖の建水ジミ・・・3,300円

後ろ裾泥はね・・・3,850円

胸元の汗の変色・・・6,600円

臀部の血液ジミ・・・5,500円

留袖の柄中黄変・・・16,500円

*価格は平均値です。シミ・変色の程度や範囲の大きさによって価格は上下します

*状態によっては、シミ抜きと併用し金加工足しや柄足しでシミを隠すことをご提案することもございます